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中国商標事情2

 
 
2007年10月17日付け日本経済新聞の夕刊トップには、次のような記事が掲載されておりました。
 
(1)  

有名ブランドや企業名をまねた、所謂「類似商標」が中国で後を絶たないことから、日本政府は、中国政府に対し、取締り強化と刑事罰の強化を求めることにした。

   
(2)  

同じブランドやロゴを使った「コピー」商品には刑事罰が科せられているが、類似商標は規制が緩いのが実態で、商標権保護の実行性が弱い。その結果、日本経済界からも知的財産権侵害に対する運用・制度の改善を要望する声が強まっている。

   
(3)  

日本国内で周知商標ならば、中国国内で未登録であっても商標法上の保護の対象とし、コピーや類似商標の使用を使用できないようにする。

   
(4)  

中国側の対応も徐々に改善されつつある。本年6月には自社の商標権を無断で侵害されたとして、ヤマハ発動機が中国のニ輪メーカなどを訴えた裁判事件で、最高人民法院(最高裁に相当)は約8,200,000万元(日本円にして約13,000万円)の損害賠償を命じる判決を下した。

   
(5)  

法体系は整っても運用が伴っていないのが実体で、依然として模造品・海賊版が横行しており、中国への国際的批判は根強く、米国は4月に世界貿易機関(WTO)への提訴に踏み切った。

   
(6)  

例えば、中国での類似商品の主な実例として、次のような例をあげている。

   
被害企業名 本物のブランド 類似商標 商     品
松下電器産業 Panasonic Paretionic ガス湯沸かし器
ソニー SONY SQNY アルカリ乾電池
シャープ SHARP SHARK マイク
日立製作所 HITACHI 創新日立 ビデオCD
東   芝 TOSHIBA 東芝科研 同   上
(注)日本貿易振興機構北京センター知的財産権部調べ
 
   
弊所コメント

中国は商標権と並んで特許権も重要であり、実務上、我が国から外国へ出願する場合、殆ど米国と同等に中国を指定国とする例が多くなっています。

   

中国は米国、我が国その他多くの国へ商品輸出をしており、特に米国においては中国商品を除いては日常生活が成り立たないようですが、その商品品質において現在大きな問題となっていることは、皆さん良くご存知のことと存知ます。

   

上記の「ヤマハ事件」は一罰百戒の意義を有していると思いますが、まだ発展途上国の国であって、商標権等の侵害事件は今後も発生することは避けられず、この度の日本政府の中国政府への罰則強化の要請は当然のことであります。

   

弊所は以前より中国に注目しており、商標権等の取得について相当の実績・経験を有しております。中国は我が国と同様商標制度・特許制度とも先願主義を採用しておりますので、先に出願した方が勝ちで、特に事業を中国で立ち上げようとするならば、事件発生を未然に防止する意味からも権利化がコスト的にも有利であることは間違いありません。

   

中国は来年のオリンピックを控えて、模造品・海賊版の取り締まり強化を図ると思いますが、貧富の差が大きく、かつ、13億の民を持つ大国が短時間の間に国際ルールに従った秩序を創生できるとは考えられません。

   

私の伝聞ですが、中国デパートの名称について、通常は「三越」として看板を掲げておりながら、関係者が調査に来たときには急遽「川越」に看板の向きを変えるということですが、我が国では考えられません。

   

中国へ進出するには先ずは貴社ブランド及び商標かと思いますが、これらブランド等を保護するためには自己防衛あるいは予防治療しかないと思います。ご意見をいただければ幸いです。

 
 
担当(弁理士 和田 成則