きずな国際特許事務所

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商標早期審査・早期審理の拡大対象について


商標早期審査・早期審理の拡大対象について
 

1 はじめに

メーカが新商品を開発したり、あるいはサービス業者が新しいサービス業を開発した場合には新商品あるいは新サービスに商品商標、サービス商標(以下「商標等」という)を付して取引の具に供されることは一般的で、商標等を商品、包装箱、商品カタログ、パンフレット、更には看板等に使用されるものであります。
しかし、商品カタログ、看板等に使用された商標等が他人の商標権を侵害するような場合には商品カタログ、看板等から上記の商標等を削除し、かつ損害賠償等を支払はなければならず、その損害は特許権の侵害以上となる場合があります。
そのような観点から、従来から特許庁は出願商標および審判事件について、早期審査、早期審理を採用しておりましたが、平成21年2月1日以降に提出される早期審査・早期審理については適用範囲を拡大して早期権利化に応え、利用拡大を図ることと致しました。

 

2 改定の概要

(1)改定前から対象となっているもの

従来から、「a.出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・指定役務について使用している又は使用の準備を相当程度進めていて、かつ、b.権利化について緊急性を要する出願・又は審判事件」については早期審査・早期審理の対象となっていました。
  しかし、「緊急性を要する出願・審判事件」とは例えば、出願商標について第三者から警告を受けているとか、第三者から使用許諾を求められているとか、あるいは外国に出願している、とかの要件を満たさないと早期審査・早期審理の対象とならず、その要件は早期権利化を図る点から見ると出願人・審判請求人にとって使い勝手の良い制度とはいえませんでした。
この点を改正したのがこの度の改正です。


(2)改正により新たに対象となるもの

  この度の改正により「出願人又はライセンシーが、出願商標を既に使用している商品・役務又は使用の準備を相当程度進めている商品・役務のみを指定している出願・審判事件」について早期審査・早期審理の対象とし、その対象を拡大したことに特徴を有します。
すなわち、上記(1)又は(2)に該当する場合には早期審査・早期審理の対象となることは勿論ですが、(2)に基づいて早期審査・早期審理を請求する場合には下記の点についてご留意下さい。


                            記
A.願書に記載する指定商品・指定役務は、商品の使用状況等の証明がなされる範囲の商品・役務に限定されます。つまり、証明書に記載されている商品・役務についてのみ早期審査・早期審理の対象となりますので、それ以外の商品・役務については請求できません。

B.指定商品・指定役務の記載の中に、証明書類により出願商標の使用等が確認できない商品・役務が含まれているような場合には、早期審査・早期審理請求以前又は同時にその商品・役務を削除する補正が必要となります。

 また、この(2)の適用を受けるためには、ア.商標が付された商品を撮影した写真 イ.商標が付された商品が掲載されたパンフレット又はカタログ ウ.商標が付された商品が掲載された広告 エ.商標が付された役務の提供の用に供する物を撮影した写真 オ.商標が掲載された役務に関するパンフレット又はカタログ カ.商標が掲載された役務に関する広告等があげられます。

 


3 以上この度改正されたガイドラインについて、その概略を述べましたが、この改正により商標等の早期権利化が従来に比し、簡便になり、使い勝手が向上致しました。
また、このガイドラインは平成21年2月1日以降提出される早期審査・早期審理の請求から適用されますので、現在出願中又は審判請求中の商標等も請求できますので、早期権利化をご希望している場合には、この適用申請をお奨めいたします。
なお、不明な点があればお気軽に弊所までお尋ね下さい。

  担当(弁理士 和田 成則