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意匠法等の法律改正について


意匠法等の法律改正について
 

この度「意匠法等の一部を改正する法律」が今通常国会で成立し、平成18年6月7日に法律第55号として公布されましたのでお知らせいたします。
なお、この法律の施行期日は、法律の公布の日から起算して一年を超えない範囲において政令で定める日から施行されることになっておりますが、政令につきましては公布され次第お知らせいたします。
法律改正の概要は以下の通りです。

 
1

意匠法の改正

 
(1)

意匠権の存続期間を延長する。

 

現行の登録から15年を20年とする。(21条)

   
(2)

情報家電等の操作画面のデザインの保護対象を拡大する。(2条2項新設)

 

初期画面以外の画面や別の表示機器に表示される画面も保護対象とする。

   
(3)

意匠の類比判断は需要者(消費者、取引業者)の視覚による美観に基づいて行なうことを明確化する。(第24条2項新設)

 

これまで類比判断主体は条文上なし。

   
(4)

関連意匠の出願できる時期を延長する。(10条)

 

これまでは、関連意匠は出願と同日にしかできなかっが、公報発行まで可能とする。

   
(5)

部品・部分のデザイン(部分意匠)の出願の時期的要件を緩和する。

 

出願人同一の場合は3条の2の適用除外とする(3条の2ただし書き)。

   
(6)

秘密意匠の請求可能時期の追加を行なう。(14条2項)

 

現行は出願時にのみ請求可能だったが、登録料納付時にも請求可能とする。

   
(7)

新規性喪失に例外に係る証明書類の提出期限を延長する。(4条3項)

 

現行は出願から14日以内であったが、30日以内まで延長する。

   
 
商標法の改正
 
(1)

小売業者が使用する商標について、事業者に利便性向上や国際的制度調和のため、役務商標として保護する制度を導入する。(2条2項新設)

 
(2)

団体商標の主体を見直し、広く社団(法人格うぃ有しないもの及び会社を除く)も主体となることを可能とする。(7条1項)

 

 

 

特許法の改正
 
(1)

分割出願することができる時期を追加する(特許査定及び拒絶査定謄本送達後30日以内までを追加。(44条1項)

 
(2)

最初の拒絶理由通知を受けた後は、審査の対象を技術的特徴の異なる別発明(補正前の発明と単一性の要件を満たさない発明)に変更することを禁止する(17条の2第4項を新設)

 
(3)

最初に外国語で日本に出願した場合に、追って提出すべき日本語翻訳文の提出期限を延長する(2ヶ月以内→1年2ヶ月以内、36条の2第2項

 
   

 

 

権利保護の強化
 
(1)

実施・使用行為に輸出を追加する(産業財産権四法

 
(2)

特許発明等にかかる物、登録意匠又はこれに類似する意匠にかかる物品を譲渡等を目的として所持する行為を侵害とみなす行為についかする(意匠法、特許法、実用新案法

 
(3)

特許権、意匠権及び商標権の侵害罪並びに営業秘密侵害罪について、懲役刑の上限を10年、罰金刑の上限を1,000万円に引き上げるとともに、懲役刑と罰金刑と同時に科す併科の導入等の措置を講ずる(特許法、意匠法、商標法、不競法

 

以上のような法律改正がなされ、公布の日から一年以内、すなわち平成19年6月7日前から施行されますが、特に今回の改正で目立つのは意匠法です。私ども現場の人間からすると使い勝手の悪かった意匠法が上記のように改正されるということは良いことだと思います。
また、特許権等に侵害罪について量刑が重くなることは知財立国、知財保護の観点から有効かと思います。

 
  担当(弁理士 和田 成則